ABOUT
動物と人。心地よさが重なる場所。
Satsukiyama DAYZOO

街からすぐそばにある、自然豊かな里山。
思えば五月山は、動物と人がともに生きる場所でした。
私たちは考え続けます。みんながこの場所でもっと心地よく生きていくために。
動物と人の境界線をゆるやかに、新しい関係を築いていける空間を。
動物たちが自然体に暮らせること、その姿を見守ることで、気づきが得られる環境を。
人もみなそれぞれに気持ちよさが見つかる、毎日訪れたくなる場所を。
動物と人の心地よさが重なる、公園のような居場所を目指して。
Satsukiyama DAYZOO、はじまります。
リニューアルプロジェクトについて

五月山動物園のリニューアルの目的は、動物たちにとって、そして動物と人がともに過ごすために、よい心地よい環境をつくること。
全園の環境整備にかかる約2年間を、意味のある時間にするため「Satsukiyama DAYZOOプロジェクト」を立ち上げました。
プロジェクトの目的は、環境整備と並行して、動物と人がともに心地よく過ごす方法を考えつづけること。
整備を終えたエリアから3期に分けて開園期間を設けることで、動物たちと向き合う場をつくるとともに、動物の心や体、人との関係性を楽しみながら考えるイベント、コンテンツを発信してまいります。
まずはウォンバットから、エミューやワラビー、小さな動物たちまで。心地よい居場所と関係性を築くことを目指し、仲間の輪を広げていきます。


Satsukiyama DAYZOOの仲間の輪
-3期の開園計画-
DAYZOOの仲間たち:
ウォンバット、エミュー、アカクビワラビー、アルパカ、ヒツジ、ヤギ、シェトランドポニー、
カイウサギ、ニワトリ、リクガメ、メンフクロウ、モルモット

1 期
ウォンバット昔から五月山と特別な関係を築いてきた、ウォンバット。彼らと居場所を共有するような、境界線が曖昧な空間で、もっと仲良しに。
2 期
ウォンバットと仲間たちウォンバットに加え、エミューやワラビー、ヤギ、ヒツジ、アルパカの居場所も。彼らも人ものびのびと過ごせる環境を整えます。
3 期
すべての動物ポニーやウサギ、モルモットなどの小さな動物たちも心地よく過ごせるように。動物と人が共生する場もつくりながら、関係性を深めます。
動物の今を知る かんさつ広場
リニューアル期間中、一部の動物たちと会うことができる「かんさつ広場」を設けています。フルオープンまでの間も、動物たちを見守り、人とのふれあいをつくるエリアです。
かんさつ広場の詳細はこちら動物と人が共生する、ともに心地よい環境

動物たちを見に訪れるのではなく、ともに過ごす場所へ。動物と人の関係をフラットに、もっと心地よく。Satsukiyama DAYZOOの環境は、そんな想いから生まれました。
今までよりものびのびと過ごせる動物たちの居場所と、そばには人がひと休みできるベンチや広場も。動物も人も居心地がいい、まるで公園のような「日常の動物園」。動物たちと人の境界線を曖昧に設計することで、今までよりもフラットな動物との出会い方、過ごし方ができるよう工夫しています。そして、動物と人の心地よい関係を見つけながら、境界線をもっとほどいていく。より空間を共有するような環境づくりにも取り組んでいく予定です。

動物たちを守る飼育の取り組み

アニマルウェルフェア
動物たちが元気に、そして気持ちよく暮らせるように、「アニマルウェルフェア(動物福祉)」という考え方を大切にしています。動物たちの心や体の健康を守るための大事な取り組みが「環境エンリッチメント」と「ハズバンダリートレーニング」です。動物を「見せる場所」から「守る場所」へ変えるために、Satsukiyama DAYZOOも積極的に取り組んでいきます。
- ・環境エンリッチメント
- 動物が本来持っている習性や力を引き出せるように、暮らす場所にいろいろな工夫を加えることです。たとえば、土の中にトンネルをほるのが得意なウォンバットには、掘りやすい土や、巣穴のような場所を用意して、自然な行動ができるようにします。
- ・ハズバンダリートレーニング
- 動物が自分から診察や健康チェックに協力してくれるようにするトレーニングです。動物が自分の意志で体を見せたり、決められた場所に来るように教えて、できるだけ安心して健康チェックを受けられるようにしています。
保全
動物園では、すみかがなくなったり、数が減ったりしている動物たちを守るために、「生息域内保全(せいそくいきないほぜん)」と「生息域外保全(せいそくいきがいほぜん)」という2つの方法で守る活動を行っています。
- ・生息域内保全
- 動物が自然の中で暮らしている場所そのものを守る活動です。たとえば、オーストラリアではウォンバットの森が、町の開発や交通事故などで減少しています。そこで、看板を立てて事故を防いだり、自然の中でけがをしたウォンバットを保護する施設をつくったりする活動が行われています。動物園のような人が管理している環境で、動物を守ったり、子どもを増やしたりする活動です。Satsukiyama DAYZOOも、そうした活動に情報を伝えるなどの協力をしています。
- ・生息域外保全
- 動物園のような人が管理している環境で、動物を守ったり、子どもを増やしたりする活動です。Satsukiyama DAYZOOは、ウォンバットの生息域外保全に力を入れ、ウォンバットを健康に育てるための知識や技術を学んでいます。オーストラリアの自然保護施設と協力し、世界でもっとも長くウォンバットを飼育した記録を持っています。さらに、これまでに2頭の赤ちゃんも誕生しました。
調査・研究
動物園は、動物を見てもらう場所であると同時に、動物についてもっと知るための「学びの場」でもあります。動物の暮らし方や行動、体のしくみや子育ての様子などを調べることで、よりよい飼育や保護に役立てています。Satsukiyama DAYZOOでは、大学や研究機関などと協力して、ウォンバットをはじめとする動物たちのデータを集める研究に協力しています。科学の目で動物を見つめ、動物と人がともに生きる社会を目指して、日々研究に取り組んでいます。また、研究について多くの方に知っていただくために、動物園の展示やウェブサイト、イベントなどを通して伝えていきます。

地域とともにあゆんできた動物園

五月山動物園は、「日本で2番目に小さい」アットホームな動物園として、多くの方に愛されてきました。
はじまりは1957年、五月山公園の一角に池田市児童・幼児の自然学習や情操教育の一環として、宮城県牡鹿郡金華山から動物を移入し飼育し始めたこと。その後1967年に、池田市とオーストラリアのローンセストン市の姉妹都市提携記念として、ベネットワラビーが贈られました。1990年には姉妹都市提携25周年を記念し、ウォンバットが3頭贈られるなど、少しずつ飼育する動物も増えていきました。
日本ではあまり見ることができないウォンバットは、生息地のオーストラリア以外ではほとんど例がない繁殖にも成功。池田市は「ウォンバットと暮らすまち」を掲げ、ともにあゆみ続けています。
